震災で甚大な被害を受けられた被災地の皆様には、謹んでお見舞いを申し上げますとともに、
一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
前々回にひき続き、去勢手術と避妊手術(不妊手術)について書きますね
この2つの手術は、ワンちゃんとネコちゃんにとって、一番メジャーな手術なのに
あまり内容が知られていないというのが現状です。
動物病院側からすると、日常的な手術であり飼い主さんから質問もされないので、
説明をしなくて当然?になっているのだと思います
実は、動物病院によって考え方や実施方法にけっこう違いがあります
・麻酔前検査:する or しない。する場合、どんな検査をするのか。
・麻酔方法(基本的に全身麻酔です):血管確保をしているか。気道確保をしているか。注射麻酔 or ガス麻酔。
・麻酔モニター:きちんとした機械があるか。麻酔記録をとっているか。
・点滴:する or しない。静脈点滴 or 皮下点滴。
・手術方法(避妊手術):卵巣摘出 or 卵巣子宮全摘出。
・使用する糸(糸によって問題が起こることがあります):絹糸 or ワイヤー or 溶ける糸(体に残りません)。
・縫い方:適当 or 丁寧。
・手術場所:手術室 or 診察室(嘘のような話ですが、同級生の勤務先では避妊去勢手術を手術室があるのに診察室でしていました)
・消毒滅菌(きちんとしていて当たり前ですが):手術器具の滅菌をしているか。気管チューブを滅菌しているか。手術着を滅菌しているか。
滅菌した手袋を使用しているか(後輩が働いている病院は素手で手術をしていました)。
・鎮痛剤:使う or 使わない。(動物病院で積極的に痛みのコントロールがされ始めたのは、7、8年ぐらい前とつい最近の話です)
・入院(避妊手術):する or しない。(長いところでは1週間の入院という病院もありました)
・1日の手術件数:件数が多いと時間に追われるので、手術というよりは流れ作業のようになってしまいます。
思いついた項目を書き出してみたのですが、結構ありますね
それぞれ説明を書こうと思ったのですが、えらいことになりそうで躊躇してしまいました。
飼い主さんからすると、去勢・避妊手術は狂犬病のワクチンみたいにどこの病院で受けても同じ物と思われているかもしれませんが、
費用だけじゃなく実施している内容も動物病院によって全然違います
当然、安全性も違います。
健康だと思われる犬・猫で大した手術ではないから、 よっぽど変なことさえしなければ大丈夫だろうという考えの動物病院は、わりと多いです。
実際、ある程度適当な方法だったとしても頻繁に問題は起こらないかもしれませんが、
コストを下げるためや、面倒だからといって術前検査や血管確保、気管チューブなどを省略したりというように、
手を抜けば抜くだけ確実に問題の発生率はあがります。
不妊去勢手術は予防のための手術ですからできるだけ安全に行われなければいけません。
あと悲しい話ですが、6月に3年の業務停止命令がとけてしまう多摩センター動物病院のように
でたらめな動物病院があったりもします(かなりひどい事件でしたので、検索をするとすぐに詳細がわかります)。
大切な家族の命に関わることなので、これから不妊去勢手術をしようと考えていてかかりつけの動物病院がない場合は、
何件かの動物病院で説明を受けて納得できた病院で手術を受けられてもいいのかなと思います
http://blog.goo.ne.jp/kurocatash/mo/17be6cb77b81ee447f1c11030ad53672
避妊手術した日の夜に、ご機嫌で手をモミモミしているミューズちゃんです(鳴き声は別の猫ちゃんです)
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アッシュ犬猫クリニック 西宮市の夙川にある動物病院です
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