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西宮市の夙川にある動物病院のブログです
フィラリアについてのエトセトラ(2)
2013年06月24日 (月) | 編集 |

前回違う話題になってしまいましたが、無事(2)を迎えることとなりました


それも1週間以内にこのブログとしては快挙です


 


・  フィラリアの予防薬はいつ飲ませればいいの?


  予防薬だから蚊に刺される前に使うんでしょ


  刺されてからでは遅いんじゃないの??


   


  


  間違いです


  たとえば、関西なら異常気象じゃなければ5月下旬〜12月下旬が無難です


  蚊がみられる時期と一致しないので変な印象を持たれるかもしれませんが、


  蚊のなかでフィラリアが犬に感染できる状態なのは、過去の例をみると関西なら早くても5月頭からで


  最後は11月末ぐらいになります(計算式で求めることもできます)。


  そしてフィラリアの予防薬は、フィラリアが犬の体内に入って10日以上たった幼虫がメインターゲットになるため、


  フィラリアの感染期間より遅くに使い始めて、遅くに終了しないといけないのです


  動物病院の説明不足のせいなのか、フィラリアのお薬を3月や4月から使い始めてたり、


  10月や11月で終わっていたりという方がよくおられます。


  早くに始める分にはもったいないだけで済みますが、10月や11月に止めてしまうと予防が不完全なので


  感染する可能性があります


  そのことを説明すると、今まで大丈夫だったからと言われる方が多いのですが、それはラッキーだっただけで


  これからも大丈夫だということではありません。


  せっかく8割がた予防できているのに感染する可能性があるのは、もったいないです


  実際、大阪で働いていた時に最後の1,2ヶ月予防しなかっただけで感染してしまったワンちゃんがいて、


  最後まで予防する重要性を実感したことがあります。



  


・ フィラリア予防薬の効果と安全性ってどうなの?


  ときどきネットやお散歩仲間からの情報でとてもコワイお薬と思われている方もおられますが、


  まったくそんなことはありません。


  フィラリアが多数寄生している状態で使用したときや、成虫が寄生しているときに使用する成虫駆除薬と誤解されて


  話が伝わっているのだと思います


  フィラリア予防薬は正しく使用すれば、効果はどのタイプでもほぼ100%で副作用はほとんどないといわれています。


  実際、私は10年以上処方していますが、特に副作用をみたことがありません。


  そして米国犬糸状虫学会の2012年度ガイドラインでも「獣医療で使用されている薬剤の中で最も安全である」と


  書かれています




(2)まできたので、(3)もあると思われます。




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 アッシュ犬猫クリニック  西宮市の夙川にある動物病院です


 http://www.hdc-clinic.com


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犬の美容整形手術?
2013年06月21日 (金) | 編集 |

今回は、犬に美容整形手術


 


実は犬の美容整形手術は昔から日本でも一般的に行われているのですが、あまり知られていないかもしれません。


一番わかりやすいところで言うと、ドーベルマンというと耳が細く立っていて尻尾が短い外観を想像されると思います。


実際は生まれたときからそういう容姿ではなく、耳はビーグルみたいに大きく垂れていて尻尾も長いのが本来の姿です。


それを誰が決めたのか、美容整形手術で変えるのがドーベルマンとして正しい容姿としてしまったのです


人気犬種のトイ・プードルは、前足の親指を無くして尻尾を短く切られてしまいます。


勝手にこの犬種はこうあるべきだと決められて、見た目だけの問題で訳も分からず手術されたらたまったもんじゃないですよね


最近は、動物病院が手術を拒否しているのかブリーダーさんがしようとしなくなったのか、手術をされてないワンちゃんが増えてきています。


とても良い傾向ですよね


 


本題からそれてしまったのですが、今回は美容整形手術(正確には形成外科手術)が体のために必要だったワンちゃんのお話です


かなり珍しいのですが、生まれつき左だけ瞼の形がおかしく眼球が必要以上に露出していました。





一目見て普通じゃないのが解るレベルです


このままだと眼球にとってよくないので手術をすることになりました。



通常の手術と違って眼の周りの手術なので、見た目と眼球に対しての影響を考えて、毛の生えている方向や傷跡が解らないように注意しないといけませんし、立体的なテンションと重力をイメージしないといけません


病気を治すための手術ですが、顔なので手術跡の見た目も重要、誰が見てもうまい下手が評価できる手術ということもあり、普段の手術とはまた若干違った緊張感があり、いつも以上に肩が凝りました




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フィラリア予防についてのエトセトラ(1)
2013年06月20日 (木) | 編集 |

いつもながらお久しぶりのブログです




もうフィラリア予防は始められてるかと思いますが、今回は診察中の飼い主さんとのやり取りのなかで


わりと誤解されていることについて書いてみたいと思います




・「フィラリア」と「フラリア」


日本語では「犬糸状虫」と言いますが、「フィラリア」という呼び方のほうが一般的に使われています。


それじゃあ「フラリア」とは何なのか


自分で書いときながら、実はよくわかりません。。


一部の飼い主さんが使う言葉で、診察中にこちらが「フィラリア」と言っても「フラリア」で返ってきて、いつも最後までどちらも譲らないまま終わりをむかえます。




 「フラリア」って何なの




活字では見たことがないのですが、東京で働いていたときも使っている飼い主さんはいました。


獣医仲間と話すと割と全国的に使われている方がおられるみたいで、方言ではないみたいです。


私の中では、中学のときに英語の授業で話題になる「アップル」と「アポー」、


「オレンジ」と「オランゲ」みたいなものだと解釈しています




・フィラリアを予防する?


 フィラリアは予防と言っていますが、じつは駆除(駆虫)が正解です


 予防薬を飲んでから1ヶ月間効果が持続すると思われている方が多いですが、


 じつは1日ぐらいしか効きません(注射薬は6ヶ月もしくは12ヶ月効きます)。


 犬の体内に侵入して少し育ったフィラリアの幼虫を一気に駆除するお薬なのです


 ですので、蚊に刺されてフィラリアが入ってくる前に予防薬を飲んでも予防(駆除)は成功しません。


 予防薬を蚊に刺される前に、予防しようと思って飲んでも予防ができない


 よく解らない文になりましたが、とりあえず簡単に言うと予防薬なのに蚊に刺されてから飲むのが正解です




(1)と書いたからには、次回は(2)の予定です





 


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