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西宮市の夙川にある動物病院のブログです
狂犬病の予防注射
2011年04月02日 (土) | 編集 |

今日から西宮市では、狂犬病集合注射が始まります


私は西宮市獣医師会に所属しているので、今日のお昼は集合注射をしに生瀬に行ってきます 


 


西宮在住で過去に狂犬病の予防接種を受けられている場合、


市の動物管理センターから案内の葉書が来ているかと思います。


この葉書がときどき勘違いを招いてしまうことがあります


 


よくある質問ですが、


・ 狂犬病の予防注射は動物病院ではなく、集合注射で受けた方がいいの?


  →動物病院で受けることができ、獣医師会に加入しているしている動物病院であれば、


   済み票という金属のプレートやシールなど一式をお渡しできるので、その場で手続きも完了します。


   (西宮市在住で、西宮獣医師会に加入している病院で注射を受けた場合です)


   西宮市獣医師会では注射による事故をなくすため、動物病院で予防接種を受けられることを勧めています。


   (集合注射は流れ作業になってしまうので、診察をせずに注射をすることになります)


・ 去年の秋に狂犬病の注射をしたけど、葉書がきたのでまた4月に注射するの?


  →狂犬病予防注射は1年間効果が持続しますので、今年も秋で大丈夫です。


   登録の年度切り替えが4月になっていることや集合注射のスケジュールのこともあり、


   前年度の何月に注射を受けていても一斉に3月に葉書が送られてくることになります。


・ 4〜6月にしか狂犬病の予防接種は受けられないの?


  →動物病院では1年中、予防接種を受けることが出来ます。


   (ただし、3月は年度切り替えの都合上、できるだけ避けていただいています)


 


葉書とは別の狂犬病に関するよくある質問


・ 狂犬病予防接種はしないといけないの?


  →生後91日以降の犬は、年に1度注射を受けることを法律で義務づけられています。


・ 狂犬病の注射はきついって聞くけど、どうなの?


  →今のワクチンは、混合ワクチンと比較しても特別副作用がでているわけではありません。


   実際に私は10年以上、狂犬病の予防注射をしていて救急治療や入院治療が必要になった事はありません。


   (絶対にしてはいけないことですが、昔は狂犬病ワクチンの中身を生理食塩水にして注射をしていた病院も


    あったみたいなので、大きな副作用がでやすかったのかもしれません)


・ 病気で治療中でも注射しないといけないの?


  →病気の状態により獣医師の判断で、注射しなくてもいいですという旨の回避証明書を発行してもらえます。


・ 混合ワクチンと同時に注射できるの?


  →副作用の問題もありますが、同時に接種するとワクチンの効果がおちてしまうので間隔を空けて注射します。


   (混合ワクチンを先にした場合、1ヶ月後に狂犬病ワクチン。


    狂犬病ワクチンを先にした場合、1週間後に混合ワクチンを実施しています。)


・ 狂犬病は日本で発生してるの?


  →1957年に猫で確認されてから、日本の動物での発生はないです。


    ただし、世界では100カ国を超える国が狂犬病感染の危険地帯であるといわれています。


    2006年にフィリピンで犬に咬まれた男性2人が、日本に帰国してから発症して亡くなっています。


・ なぜ予防するの?


  →すべての哺乳類が感染しますが、人間の感染原因の85〜90%が犬・猫であるといわれています。


    狂犬病を発症してしまうと、人間を含めてすべての動物が治療をしてもほぼ100%死んでしまいます。


    WHOの報告で世界では、年間に4万5千〜6万人が狂犬病で亡くなっていて、


    狂犬病は過去の病気ではなく、いつ日本に入ってきてもおかしくない恐い病気なのです。


    


新型インフルエンザや口蹄疫による騒動が記憶に新しいかと思いますが、


伝染病は発生してしまうととてもやっかいな病気です。


法律で義務づけられていますが、まだまだ日本の狂犬病ワクチン摂取率は低いです


病気等の特別な理由がない限り、年に一度の狂犬病の予防接種を受けて下さいね


 


 今年、獣医師会から会員病院に配布された本です。


 


  


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 アッシュ犬猫クリニック  西宮市の夙川にある動物病院です


 http://www.hdc-clinic.com


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犬猫の去勢手術と避妊手術(不妊手術)について
2011年04月01日 (金) | 編集 |

震災で甚大な被害を受けられた被災地の皆様には、謹んでお見舞いを申し上げますとともに、


一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


 


前々回にひき続き、去勢手術と避妊手術(不妊手術)について書きますね


この2つの手術は、ワンちゃんとネコちゃんにとって、一番メジャーな手術なのに


あまり内容が知られていないというのが現状です。


動物病院側からすると、日常的な手術であり飼い主さんから質問もされないので、


説明をしなくて当然?になっているのだと思います


 


実は、動物病院によって考え方や実施方法にけっこう違いがあります


・麻酔前検査:する or しない。する場合、どんな検査をするのか。


・麻酔方法(基本的に全身麻酔です):血管確保をしているか。気道確保をしているか。注射麻酔 or ガス麻酔。


・麻酔モニター:きちんとした機械があるか。麻酔記録をとっているか。


・点滴:する or しない。静脈点滴 or 皮下点滴。


・手術方法(避妊手術):卵巣摘出 or 卵巣子宮全摘出。


・使用する糸(糸によって問題が起こることがあります):絹糸 or ワイヤー or 溶ける糸(体に残りません)。


・縫い方:適当 or 丁寧。


・手術場所:手術室 or 診察室(嘘のような話ですが、同級生の勤務先では避妊去勢手術を手術室があるのに診察室でしていました)


・消毒滅菌(きちんとしていて当たり前ですが):手術器具の滅菌をしているか。気管チューブを滅菌しているか。手術着を滅菌しているか。


 滅菌した手袋を使用しているか(後輩が働いている病院は素手で手術をしていました)。


・鎮痛剤:使う or 使わない。(動物病院で積極的に痛みのコントロールがされ始めたのは、7、8年ぐらい前とつい最近の話です)


・入院(避妊手術):する or しない。(長いところでは1週間の入院という病院もありました) 


・1日の手術件数:件数が多いと時間に追われるので、手術というよりは流れ作業のようになってしまいます。


 


思いついた項目を書き出してみたのですが、結構ありますね


それぞれ説明を書こうと思ったのですが、えらいことになりそうで躊躇してしまいました。


飼い主さんからすると、去勢・避妊手術は狂犬病のワクチンみたいにどこの病院で受けても同じ物と思われているかもしれませんが、


費用だけじゃなく実施している内容も動物病院によって全然違います


当然、安全性も違います。


 



健康だと思われる犬・猫で大した手術ではないから、


よっぽど変なことさえしなければ大丈夫だろうという考えの動物病院は、わりと多いです。



実際、ある程度適当な方法だったとしても頻繁に問題は起こらないかもしれませんが、


コストを下げるためや、面倒だからといって術前検査や血管確保、気管チューブなどを省略したりというように、


手を抜けば抜くだけ確実に問題の発生率はあがります。


不妊去勢手術は予防のための手術ですからできるだけ安全に行われなければいけません。


 


あと悲しい話ですが、6月に3年の業務停止命令がとけてしまう多摩センター動物病院のように


でたらめな動物病院があったりもします(かなりひどい事件でしたので、検索をするとすぐに詳細がわかります)。


大切な家族の命に関わることなので、これから不妊去勢手術をしようと考えていてかかりつけの動物病院がない場合は、


何件かの動物病院で説明を受けて納得できた病院で手術を受けられてもいいのかなと思います


 


http://blog.goo.ne.jp/kurocatash/mo/17be6cb77b81ee447f1c11030ad53672


避妊手術した日の夜に、ご機嫌で手をモミモミしているミューズちゃんです(鳴き声は別の猫ちゃんです)


 


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 アッシュ犬猫クリニック  西宮市の夙川にある動物病院です


 http://www.hdc-clinic.com


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